前回はNixieDCDCの昇圧回路につないでみましたが、うまく昇圧されなかったので、違う回路で試してみました。
前回の実験については、こちらをご覧ください。
XL6009DCDCコンバータモジュール
今回改造するのはAmazonなどで安価に購入できるXL6009を搭載した、昇圧型のDCDCコンバータモジュールです。
XL6009は4Aまでスイッチングできる、大電流型のDCDCコンバータICです。今回のトランスが3A程度まで耐えられるので、ちょうど良いかもしれません。
分解
昇圧の電圧が170V程度になるよう設定用の抵抗を交換します。また、出力段のダイオードやコンデンサーなどをNIxieDCDCの回路で使っている高耐圧の物に交換します。
部品を取り外すのには、ホットエアーを使います。
はんだごてでは取れない表面実装部品を、いとも簡単に取り外すことができます。回路の改造をする方にはおすすめの工具です。
ほぼ全ての部品を交換し、交換しなかったのは入力段のコンデンサと、ICだけでした。
電源を入れてみるが...
電流制限付きの安定化電源DPS605Uで1Aを最大になるように設定して、もしもの時に過電流にならないようにして、電源を供給してみます。
安定化電源DPS605Uについてはこちらをご覧ください。
電源を入れてみると、制限の1Aまで一気に流れてしまいました。しかも、DCDCコンバータの出力電圧は、全く昇圧されず、供給された値と同じ電圧しか出ません。
大電流が流れているにもかかわらず、電圧が昇圧されないということは、正常に動作していません。オシロスコープでコイルの波形を見てみたのですが、どうも1次側のエネルギーが2次側にうまく伝わっていないというか、スイッチングの最中に磁気エネルギーとしてうまく溜まっていない感じです。コイルがほぼショートな状態です。
安定化電源に、電流制限機能のついていてよかったです。そうでなければ大電流が流れてDCDCコンバータが焼けていたでしょう。
どうにもうまくいかない
最初からやり直してみます。改造前のモジュールからコイルだけを取り外し、このトランスをコイルとして使って、昇圧できるのか試してみました。すると、やはり1A以上流れてしまい、全く昇圧されませんでした。試しにトランスの2次側をコイル代わりにすると、昇圧回路が正常に動作しました。
ということは、1次側のインダクタンスが極端に小さく、ほぼショート状態ということかもしれません。
ということで、今回の小型トランスは、うまく使いこなすことができませんでした。また違うトランスを探して実験してみたいと思います。
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